フィンランドの荘厳な白夜の写真

2 分読み
白夜の下、ボートに乗るトゥルク群島の人々。

沈まない太陽と白夜の魔法

フィンランドの夏には不思議な魅力があります。とくに太陽が沈まない白夜は魔法のようです。暖かくなるこの時期、太陽はほとんど沈みません。なかには日没が見られない地域さえあります。風景は黄金色に染まり、昼が果てしなく続き、夜は訪れません。この活動的な季節は、長く暗いとは対照的です。ときおり光り輝くオーロラが出現します。夏の到来とともにフィンランドの人々は、活気に満ちた雰囲気を思う存分に楽しみ、ほとんどの時間を自然豊かな野外で過ごします。

この記事にはソーシャルメディアを通じて提供された写真が厳選の上で掲載されていますが、いずれも白夜の本質を見事に捉えています。現地を訪れて、この不思議な自然現象を体験してみませんか。

すべてを独特の色に染める光

白夜はフィンランド全土で起こりますが、なかには全く太陽が沈まない完全な白夜を体験できる地域もあります。北極線以北の北部ラップランドでは、5月から8月まで太陽が沈まず、果てしなく長い夏が続きます。南部のヘルシンキでさえ、6月から7月にかけてはほぼ一日中太陽が出ています。太陽が地平線の下に沈むのは、夜の数時間だけです。自然豊かな風景も都市も、フィンランド全土が赤や黄色の幻想的な光に包まれます。どこにいようとも、心地よく温かな雰囲気はいつまでも思い出に残るでしょう。

写真家ヴィレ・ヴァレニウス氏が、白夜の光に照らされたフィンランド北部の沿岸部・群島エリアにあるオウルの絶景を撮影しました。赤みがかった黄金色の光は独特で、幻想的な美しさです。
クレジット: Ville Wallenius, @villeweephoto

白夜の祝祭

北半球では1年で最も日が長い、夏至。大勢が待ち望んだフィンランドの祝日は、白夜の輝きに包まれてやってきます。夏至祭(フィンランド語ではユハンヌスとも呼ばれる)は、家族や友人とコテージで過ごし、美しい自然と幻想的な白夜を楽しむのが一般的です。篝火を焚き、サウナに入り、魚を釣り、湖で水浴びするなどして、1年で最も長い日を最大限に楽しむのが伝統です。

アウトドア写真家のカトリーナ・ニルヒネン氏は、フィンランド湖水地方のサイマー湖畔で、幻想的なピンクと紫に染まる白夜の風景を撮影しました。近くの島に立ち寄ると、珍しいサイマーワモンアザラシが水面から顔を出しているのを見かけたそうです。
クレジット: Katriina Nyrhinen, @katruphotography

白夜のコテージ滞在

多くのフィンランド人にとって、夏至祭は長い夏休みの始まりでもあります。白夜の間は、フィンランド式コテージ(フィンランド語で「メッキ」)で過ごすのが伝統です。大半は、森の中やフィンランドに18万以上ある湖のそばにあります。フィンランドには50万棟を超えるコテージがあり、形や大きさはまちまちです。近代的な設備も水道もない場合が多く、まさにスローライフとシンプルなライフスタイルを体現しています。フィンランドでコテージを1軒借りて、雄大な大自然と白夜の中で究極のリラクゼーションを体験してみませんか。

ジュリアが午前2時半に撮影した、山小屋から見える風景。真夏に田園地方のコテージで過ごすと、美しい自然の風景をたびたび目にすることができます。霧が朝日に染まり、神秘的な雰囲気と静寂があたりを包み込みます。夏の休暇を過ごすのにぴったりの場所です。
クレジット: @zulailaas

白夜のエンターテイメント

フィンランドで白夜を体験するなら、フィンランド各地で開催されるさまざまな娯楽イベントに参加するのも一興です。ラップランドのソダンキュラではミッドナイト・サン・フィルム・フェスティバル(Midnight Sun Film Festival)が開催され、5日間連続で映画を上映します。北極圏に近いルカではソルスティス・フェスティバル(Solstice Festival)が開催され、白夜の下で思い切りダンスできます。夏のフィンランドは、南部に至るまで、他所ではなかなか体験できない満足度の高いイベントであふれています。

地元出身の写真家カネルヴァ氏がラップランドのソダンキュラで開催されたミッドナイト・サン・フィルム・フェスティバルで撮影した白夜。白夜の幻想的な輝きの下で、昼夜の別なく映画ファン仲間と映画を楽しむことができます。
クレジット: @seikkailumuikku

幻想的に輝く国立公園

ちょっとした冒険に出てみたいなら?白夜の光を浴びながら、フィンランドにある41か所の国立公園を探検してみましょう。ラップランド北部の公園をトレッキングしても、沿岸部・群島エリア、 湖水地方、ヘルシンキ近郊の公園を訪れても、この眩しい白夜の期間中は遊歩道や動物が幻想的な輝きを放ち、ささやかな探検をいっそう忘れがたい思い出にしてくれます。

ユッカ・リシッコ氏は湖水地方のコリ国立公園で真夏の夜の冒険を楽しみました。白夜の下で自然を満喫してみませんか。午前3時に撮影されたピエリネン湖にかかるパステルカラーの雲は、国立公園の幻想的な白夜の雰囲気を完璧にとらえています。
クレジット: Jukka Risikko, @jukkarisikko

夏のアクティビティは24時間いつでも

夜が昼へと変身する白夜の季節は、24時間いつでも夏のアクティビティを楽しむことができる絶好の機会です。光り輝く自然の中をハイキングしたり、ボートやサイクリングで見知らぬ土地を探検したり、伝統のサウナでリラックスするのもいいでしょう。フィンランドには、夜中であっても、お気に入りのアクティビティを通じて心の安らぎを見出す機会が無限にあります。

夏は外に出て白夜を楽しみ、お気に入りのアクティビティを満喫しましょう。写真家のサナ・ヴァーラ氏は、フィンランド北部の滝を登り、白夜に輝く美しい風景と爽快な夏風を楽しみました。
クレジット: Sanna Vaara, @sanna.vaara

サステナブルな白夜のアクティビティ

サステナブル・トラベル・フィンランド(Sustainable Travel Finland)が厳選したアクティビティを通じて、フィンランド各地で白夜の魔法を体験できます。夜が昼になる魔法を体験してみませんか。

Two cyclist travelling along the Archipelago Trail in summer.
Naantali

Small Archipelago Trail

2

も参照してください

白夜の国

白夜の国フィンランドと、この特別な季節に体験できるイベントについてご紹介します。